モノトーンの伝説日記

Apex Legends, Splatoon, Programming, and so on...

PvP マッチングシステムに本当に求められるものとは

 私が今プレイしている Apex Legends や過去にプレイしていた SplatoonSplatoon 2 を通して,マッチングシステムについて思ったことを書きたいと思います。

1. 「5割マッチ」「勝率調整」

 任天堂はこの「5割マッチ」や「勝率調整」を否定していますが,これはレーティングシステムがきっちり出来上がってしまった結果に出てくるものだと思います。

 つまり,Splatoon 2 ではレーティングシステムが完璧であると言えます(頂点か底辺のどちらか以外は自然と5割になるようにマッチングされます)。

 ですが,これは本当に利用者の求めていることなのでしょうか? という一つの提案が今回エントリーの主題となります。

2. カジュアルに遊ぶ上で犠牲はつきものである

 個人的に全てにおいて “レート” を意識させる構造が Splatoon 2 の最大の欠陥だと思われる。これはたまに見かける意見なのだが,ナワバリバトルにおけるチョーシゲージが返って気になるという意見も見られた。

 では,なぜ Splatoon では楽しい記憶が多かったのか? っていうのを蘇ってみると思う。

 まずチョーシゲージはゲーム起動毎にリセットされ毎回一新した気持ちで楽しめる。よって今日の調子はどうなのか? という本当に純粋な指数だったと思う。Splatoon 2 ではこれが保存形式に変更され,ユーザーに常に “チョーシ” を意識させる設計に変更された。なおこの値は「イカリング2」で常にみることができるようになっており,ユーザーに常にチョーシを意識させる構造になっている。

 個人的にナワバリバトルは本来気楽に遊んで欲しいってのがスプラトゥーン無印での設計だったと思われるが,ここにナワバリバトル専用の戦績機能として,チョーシゲージを導入したことにより,意識されている人は多いのではないのかと思う。これもナワバリバトルにおけるストレスの一つになっていると思う。

 そしてリーグマッチ。常にランキングがある。リーグパワー (レート) がある。結果,人間気にしなくていいと思っていてもリーグパワーを見てしまうのが人の性 (さが) であろう。個人的に思うのだが,常設するのはタッグマッチでいいのではないのかと思う。そして,月一リーグマッチみたいな感じで,タッグマッチを月一でリーグマッチに置き換える,といった機能を実装すればいいと思う。

 さて本題。ナワバリバトルやタッグマッチに名前を変えたところで,内部レート(見えないレートシステム)が存在していれば,実際には実力が拮抗してしまい,その人のポテンシャルの最大限を使って,常に緊張を持って試合に挑まないといけないことには変わりがない。よって,勝ち確定マッチングと負け確定マッチングみたいなので,若干のレベル差(本人たちは意識しない程度のレベル差)を設けるマッチングと,拮抗するマッチングの,2 パターンを混合することで,緩急をつけたマッチングシステムを用意することが必要だと思う。

 レベルが同じ人ではなく,あえて弱い人を部屋に入れて楽に勝てる試合を作る,ということは,普通に言えばダメなことだろうw そう,人間的な普通の考えでは弱者を狩っている(雑魚狩り)じゃないか? って思う人もいるであろう。しかし,このようなマッチングがない常に緊張感を持って試合をしないといけないのはカジュアルなゲームとしては不適なのではないのか? とは思っている。ある程度遊びの幅が必要だ。

 なぜ,Splatoon 2 が避けられ,Fortnite に人がいるのか,それは Splatoon 2 は常に自分のポテンシャルを 100% 発揮してようやく 50% の勝率になれる,というのがカジュアル層を遠ざける原因になっているのではないのか? と思う。ある程度ゲームシステムとして,勝たせるマッチングを用意してユーザーを気持ちよくさせる試合も必要というところはある。

 前作 Splatoon のタッグマッチでは S の人が S+ の人とマッチングしていたりしたが,S の人は S+ の人への戦う挑戦権を与えられるし,逆に S+ の人は S の人を気楽にしばける(言い方は悪いが)という試合があった。当然,S の人がうまくなるための機会を与えてくれるマッチングでもあった。このようにある程度,レベルの上下差はマッチングには必要なのではないのか? と思っている。

3. Apex Legends で思ったレートが見えない世界線

 単純に見えるレートに対してストレスを受けないので,next! next! といった感じで気楽に遊べます。これは本作の本当にいいところ。

 そうするとレートって本当に必要なのか? って考えさせられたのがこの記事の発端です。

 確かに「ガチマッチ」では “ガチ” と付いているのである程度レートあっていいと思います。「ガチ」な気持ちでやって欲しいという意図なのだから。でもそれをレギュラーマッチや Squad Battle (リーグマッチしかないが本来はタッグマッチであるべき) に持ち込むべきではないと思いました。事実,レートを気にせず戦える場所ってプライベートマッチしかないんですね。

 もちろん気持ちよく遊ぶために緩い内部レートは存在してもいいと思うんです。でもそれはあくまで気持ちよく遊ぶために使うものであってユーザーに見せる必要はない,って最近思うようになりました。

 個人的にはレギュラーマッチでガチエリア等のルールも遊べるようになり,レートを気にせずガチルール系を遊べる場も設け,そしてレートを競うためのガチマッチ,そしてチームを組んでやるタッグマッチ(1 人でも参加できるようにして,1, 2, 3, 4 人自由に組めるようにする)の 3 モード程度なら常設できると思うので,そうすべきだと思う。

 フェスと同様,月一リーグマッチもイベントとして追加して,リーグマッチで 100位以内に入れれば,バッチを手に入れて,それをつけられるようにするとかすればいいと思う(Apex のバッチシステムを導入)

 今の Splatoon 2 って緩急があまりなくて,常に 100% でプレイすることを必要とされてて,そこが個人的に一番ダメなポイントだと思っています。80% でプレイする日もあれば,120% でプレイする日もある,そんな風にユーザーが気楽に遊べる場(現状のプラベとサーモン)をもっと拡大していくべきなのではないのかな? と思っていますね。

まとめ

 世間では eSports と言われ,ゲームに「ガチ」を持ち込む風潮にありますが,個人的にはカジュアルにする面をもっとしっかり設計しないといけないと思っています。

 根底に「娯楽」であることを忘れてはいけません。

 レベル差のあるマッチングを「ガチマッチ」や「リーグマッチ」以外で適応して,ある程度緩急をつけたゲームプレイができるようになると,娯楽としてはもっと楽しくなるんじゃないのかと,思った記事でした(実際のところは知らんがw)