追記: 公式発表をご覧ください。
【Ver.3.0】4月下旬配信予定のVer.3.0から新たなウデマエ「X(エックス)」が導入される。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2018年3月14日
エクストリームなプレイヤーを集めた、さらに挑戦的なウデマエとなる。
詳細についてはこちらをご確認いただきたい。https://t.co/FdR7LAghBo pic.twitter.com/ifkPPIZQH5
スプラトゥーン2 ver. 3.0 のウデマエX に関する考察。つまりウデマエX を導入することによる環境の変化についてお話ししたいと思います。
今まで(ver. 3.0 の C-〜S+ 9 まで)
最初に Splatoon のこのアップデートについて振り返ってみようと思います。
Ver. 2.3.0 [2015.11.13配信]
ガチマッチの試合結果画面に関する変更
・ガチマッチの試合結果画面でのプレイヤーの表示順について、「ガチマッチの現在プレイ中のルールにおける最近10試合の勝ち越し数(勝ち数-負け数)」が多い順に並ぶように変更しました。
※これまでは「相手を倒した数」が多い順に並んでいましたが、勝利に貢献するそれ以外の(単純に数値化できない)方法もあることを加味して、このように変更しました。
※レギュラーマッチ、フェスマッチ、タッグマッチ、プライベートマッチでは勝敗数は記録されず、表示順もこれまでと変わりません。
※ウデマエが変化した場合、記録は0勝0敗にリセットされます。
これを単純に数値化すると,「-10〜+10」という数値になるわけです。この数値はおそらくマッチング自体には関与していませんが,データ自体は任天堂のサーバーに送信されており,これをもとに社内でブキの分析が行われていたと予想されます。
この記録の範囲を拡張したのが,スプラトゥーン2 です。32 戦分記録できるようになりました。つまり「-32〜+32」です。先日まで ikaWidget にも表示されていました。
任天堂は Splatoon 時代にサーバーに送られたデータの分析をもとに,Splatoon においてポイントの高い人が多いチームの方が勝っている,という知見があったのでしょう。つまり Splatoon ではこの数値がアテになっていた,という分析結果が得られたと考えられます。
しかし,なぜこれでマッチングがある程度成り立っていたのか(おそらく編成事故であろうがポイント平均の高いチームが勝利したという分析結果が出たと言えます)? それは,「バレルスピナーデコという後衛ブキに,近接に強いダイオウイカと言ったSPが存在していた」というのが大きいでしょう。しかし,スプラトゥーン2 では後衛ブキに圧倒的パワーを持たせていないので,これらの編成事故を覆すことは不可能です。
結果的に言えば,編成事故によってこの勝利ポイントは不安定な数値となりの,ガチパワーによるマッチングは実際のところ不安定な結果に至っている,と言えるでしょう(平均化したところで元の数値があてにならないので意味がない)。
ver. 3.0 から
ウデマエX は計測中とあるよう,個人のレートが記録されていくと思われます(これを前提に以下の内容をお話しします)。
[ https://t.co/vzycnavJGS ] pic.twitter.com/ABepcFFw3M
— モノトーン⁴ᴷ (@mntone) 2018年3月9日
個人のレートが優先され,例えば以下のような8人を検討します(数値は仮です)。
- A1: スプラシューター: 2200
- A2: ホットブラスター: 2180
- B1: N-ZAP85: 2010
- B2: スプラマニューバーコラボ: 1980
- B3: ダイナモローラーテスラ: 1960
- B4: スプラチャージャー: 1950
- C1: リッター4K: 1760
- C2: スプラシューターコラボ: 1720
今までのマッチングであれば平均化原理が働くので,A + C vs B
と言った構図になるでしょう。しかし,N-ZAP85 とマニュコラが前線を引っ張るのはしんどく,むしろ,C2 のスシコラですら活躍してしまう,という現象が起こる可能性があるでしょう。
そこで編成を優先的に考えることがレート制だと思います。レート制では味方全体のレート平均が低く,しかしレート平均が高い相手チームに勝ったときに多くレートをもらうという仕組みで成り立たせることが可能です。つまり,
- α: スプシュ,マニュコラ,ダイナモ,スプチャ: 平均 2022.5 (合計 8090)
- β: スシコラ,ホット,N-ZAP85,リッター4K: 平均 1917.5 (合計 7670)
と言った編成を繰り出したとします。レート的に α が絶対勝つので,α が勝ったとき,α は対してレート上がらず,β も対してレートが下がらない,という風にすることになります。逆になった場合はレートの上下が大幅になる,という方法ですね。個々にレートがあるので,このレートはアテになるという前提のお話になります。
上の場合は強い人でも勝率が不安定なので,そもそも元々のポイントが使い物にならない結果このようなマッチングになってしまったのを改善するための,ウデマエX と個人的には思います。
まとめ
スプラトゥーン2 というゲームの構造的に,編成がとてもシビアというのを運営は理解してなかったのがこのようなシステムになった理由でしょう。もし今までの方式が正しく動いてれば,ガチパワーも正しく機能しているはずです(全体的にポイント平均が高ければ強い部屋と言えますし)。しかし,実際は編成に大きく左右されるゲームになっており,編成をしっかりするか,あるいはポイントの平均化を優先するか,という状況に追い込まれてしまった。結果,個々人の能力をしっかり評価する方向性にしなければ,マッチングの均一化は難しい,と言った結論になったのかな? って思いますね。
まあこの話は結構憶測も含んでいるので,正しいこととは言えませんが,編成の是正化ができるんじゃないのかな,って思ったりします。
以上です。